2月17日付け日本経済新聞朝刊7面に「米サービス業、雇用支える―製造業のリストラ補う、教育など、6年で20%増」〔ニューヨーク=発田真人〕の記事。
記事は、米雇用の受け皿が製造業からサービス業に急速に転換しており、2000年から直近までの約6年間でみると、製造業に従事する人が18%、315万人減った一方、サービス業は7%、760万人増えたと報じる。なかでも「教育・ヘルスケア」や「法律・会計」など専門サービス業の増加が目立っており、自動車産業を中心に大規模な人員削減が続いているが、受け皿のすそ野は広がり、米雇用の底堅さにつながっていると記事は伝える。米国の非農業部門の雇用者数は1月時点で1億3725万人で、00年の年間平均と比べ547万人(4%)増えていて、製造業の雇用が大きく減る一方、サービス業で雇用創造が進んでいるのが特徴とか。1960年に全体の28%の雇用を担った製造業の比率は直近では10%で、工場の海外移転などで長期的な低下傾向をたどっていて、00年以降、最大の受け皿だった自動車産業が大規模な人員削減に乗り出したため、低下に拍車がかかったとのこと。一方、
サービス業(政府部門を含む)の全体の雇用に占める比率は、60年の65%から直近は84%まで上昇しており、教育・ヘルスケア産業の伸びが目立っていて、過去6年で299万人(20%)の雇用増となったとか。特に、病院、看護施設、家庭介護サービスといったヘルスケア産業は、04年時点で事業所数が55万、雇用者数が1350万人まで急成長したとのこと。米労働省によれば、04年から14年までの全産業の雇用の伸びが14%増と予想されるなかで、ヘルスケア産業は27%増が見込まれており、学生、主婦、複数の職業を持つ人、高齢者などパートタイマーの比重が高いのが特徴で、新たな雇用形態を採用しつつ雇用を伸ばしているとのこと。法律・会計など専門サービス業も00年以降過去6年で116万人(7%)の雇用増で、法律事務所大手エプスタイン・ベッカー&グリーンの弁護士によると「医療・労働、ビジネス関連の業務が増え、人手が足りなくなった」とのこと。会計士の急増はエンロン事件など企業の会計不祥事の副産物で、企業改革法の成立などを機に、金融機関でも内部監査部門の人員を確保する動きが活発とか。同じサービス業でも情報産業は00年以降、雇用者数が15%減っており、IT(情報技術)バブル崩壊の影響に加え、海外へのアウトソーシングも進んでいて、米国での雇用回復の速度は鈍いとのこと。サービス業以外では、建設業の直近の雇用者数が14%増の771万人、資源・鉱業は人数こそ少ないが、原油価格の上昇とともに、代替エネルギー産業の企業活動が活発になり、雇用の伸びは18%に上ったとか。
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